本ブログでは様々なコンセプトBARを訪問するとともに、いろいろなノンアルコールカクテルについても記事にしています。
私自身、このブログを始めてから、カクテルにはこんなにも多くの種類があるということを認識しました。
そこで、ふと考えたのは「カクテルの定義って何だろう?」ということです。
BARに通い始めたころは、何気なく「カクテル、カクテル」と言っていたわけですが、多くのカクテルを知っていく中で疑問に思い始めました。
こういう専門的な話は、素人の私だけで調べるよりも、本職のバーテンダーさんに話を聞きながら考えた方が良いような気がします。
そこで、とあるBARに行って、「カクテルの定義」について話を聞いてきました。
Wikipediaの定義では?
まず、インターネットで調べ物をする時の定番であるWikipediaでの定義を押さえておきます。
カクテル(英:cocktail)とは、ベース(基酒)となる酒に、他の酒またはジュースなどを混ぜて作るアルコール飲料のこと。混酒。ただし、アルコール分を含まないか、1%未満程度のノンアルコールカクテルもある。
カクテルを具体的に表現したとき、しばしば「酒+何か」と表現される。例えば、スタンダードなカクテルとして紹介される「スクリュー・ドライバー」というカクテルは、「ウォッカ+オレンジジュース」で構成されており、この表現に当てはまる。しかし「マティーニ」というカクテルは「ジン+ドライ・ベルモット」、つまり「酒+酒」ということになる。
ここから、カクテルをより正確に定義づけるには「酒+その他の酒 and/or その他の副材料」と考えることが出来る。
カクテルを具体的に表現したとき、しばしば「酒+何か」と表現される。例えば、スタンダードなカクテルとして紹介される「スクリュー・ドライバー」というカクテルは、「ウォッカ+オレンジジュース」で構成されており、この表現に当てはまる。しかし「マティーニ」というカクテルは「ジン+ドライ・ベルモット」、つまり「酒+酒」ということになる。
ここから、カクテルをより正確に定義づけるには「酒+その他の酒 and/or その他の副材料」と考えることが出来る。
必ずしも「酒+・・・」ではないのでは?
Wikipediaの定義では、上記のようになりますが、これではアルコールが含まれているもののみがカクテルとなってしまい、ノンアルコールカクテルが成立しなくなってしまいます。
実際にバーテンダーさんも「必ずしもアルコールが含まれている必要は無いですよ」と話していました。
そこで、私が個人的に考えた定義としては「ベースの液体+何か」です。
例として、「シャーリー・テンプル」は、「ジンジャーエール+グレナデンシロップ」というレシピです。
これは「ベースの液体」としてジンジャーエールを用い、そこに「何か」としてグレナデンシロップを加えているのがわかります。
また、「+何か」の部分については、必ずしも液体で無い場合もあります。
例えば、「ヴァージン・メアリー」ではアクセントとしてブラックペッパーを用いています。
そして「ラバーズ・ドリーム」のように、卵を丸々1個加えるノンアルコールカクテルも存在します。
もっとも、中には「ベースの液体」が何なのかハッキリしないものもあります。
「シンデレラ」というノンアルコールカクテルがありますが、これは「オレンジジュース+レモンジュース+パイナップルジュース」というレシピになります。
そして、スタンダードなレシピでは、材料の割合は同量ずつなんですね。
こうした例外的なものもありますが、概ねは「ベースの液体+何か」の定義で良いのかなと思います。
バーテンダーさんは
実際、「カクテルの定義」については曖昧な部分も多く、本職のバーテンダーさんでも明確にはわからないと言います。
話をしたバーテンダーさんによると、「異なる2つ以上の材料をミックスさせて、違った味を作り出した飲み物」というのが、一般的な回答のようです。
「もっとも、フローズンスタイルにしたカクテルもありますので、厳密にいうと”飲み物”では無い場合もあるんですよね」というわけで、カクテルを厳密に定義することはかなり難しいと思われます。
ですが、そうした感じに境界線が曖昧であるからこそ、自由な発想で様々なカクテルが作られ続けているとも言えるかもしれません。
BARを楽しむためには、「何かをミックスさせた飲み物であれば、それはカクテルである」といった程度の、ざっくりとした認識でいれば十分では無いのかなと思います。
厳密には全てカクテル??
この先は個人的な趣味であり、理屈っぽい話になりますので、興味のない方は読み飛ばしてください。
バーテンダーさんの言う「異なる2つ以上の材料がミックスされていれば、カクテルになる」という話を突き詰めていくと、究極的には次のようになります。
純水以外は全てカクテルである
いきなり上のように言われても「?」だと思いますが、化学の分子レベルで考えてみると、少しわかりやすくなります。
例えば、グラスに入った水であっても、それは厳密にいえば「水だけ」ではありません。
何故なら分子レベルで考えると、グラスの中には水分子と別に、様々な物質が混じっているからです。
水道水であれば、消毒用の塩素分子が混ざっていることが一般的ですし、ミネラルウォーターであってもミネラル成分としてマグネシウムやナトリウムが混ざっているのが普通です。
そうすると、本当の意味でカクテルでないものは、水から不純物を取り除いた「純水」くらいではないのかなと思います。

△サイエンスバー「インキュベータ」では純水をオーダーする事ができます
さすがに「言いがかり」に近いものがありますので、この話をした時はバーテンダーさんも苦笑いでしたが、「でも、本当に細かいところまで突き詰めていくと、そういうことになるのではないですかね。」という結論になりました。
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今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。