突然ですが「フラビリウム」という言葉を知っているでしょうか?
おそらく、ほとんどの方は「見たことも聞いたこともない」と回答されるでしょう。
では、「アントシアニン」ならどうでしょう?
これなら、「あ、ブルーベリーかなんかで・・・」と連想される方もいらっしゃるかもしれません。
ブルーベリーや紫キャベツの鮮やかな紫色の色素、これがアントシアニンです。
そして冒頭で述べたフラビリウムとは、アントシアニンの分子構造の基本骨格部分の事なんですね。
何故に私がこんなことを知っているかというと、実は大学の卒業研究で「フラビリウム」をテーマに論文を書いたからです。
そんな私がサイエンスバー「インキュベータ」を訪れるのは、ある意味必然だったのかもしれません。
目次
サイエンスバー「インキュベータ」
★営業時間★
火~土 18:00~翌2:00
※日・祝・月曜定休
★料金システム★
チャージ ¥500
※クレジットカード利用可(VISA・Master・AMEX)
※ビットコイン決済可
★Pick up MENU★
オリジナルDNAカクテル ¥850
利き水(純水&普通のお水) ¥380
試験管ワイン飲み比べ 赤・白 ¥1800
無水カレー ¥750
★住所★
東京都新宿区四谷荒木町7 新駒ビル1F
サイエンスバー「インキュベータ」への行き方
「インキュベータ」がお店を構えるのは四谷荒木町の新駒ビル1階
BARや居酒屋が数多く軒を連ねる飲食店街の一画にあります。
![インキュベータは四ツ谷荒木町の飲食店街の中](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータは四ツ谷荒木町の飲食店街の中-300x225.jpg)
最寄駅は東京メトロ丸ノ内線「四谷三丁目駅」で、ここから徒歩5分くらいです。
JRで来る場合は「四ツ谷駅」が最寄り駅になり、徒歩10分強くらい歩きます。
![サイエンスバーへの目印](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/牧師バーへの目印-300x225.jpg)
新宿通りを歩いてくると「荒木町商店会・車力門通り」の立札があるので、その角を入っていきます。
![インキュベータ入口と看板](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータ入口と看板-300x225.jpg)
「インキュベータ」は1階の路面店ですので、お店の前まで来れば直ぐにわかります。
ココが噂の「理系バー」
「インキュベータ」の入口を入ると、早くもサイエンスの世界が待っています。
![インキュベータ入口の分子模型](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータ入口の分子模型-300x225.jpg)
実験器具と分子構造模型が置かれています。
![インキュベータ店内](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータ店内-300x225.jpg)
店内はカウンター6席にテーブル席が3つ程度の広さ
キャパ的には20人弱といったところでしょうか。
ちなみに「インキュベータ」では、マスターを始めとしたスタッフ一同、白衣を着用してお出迎をしてくれます。
![インキュベータではピンセットとシャーレで料理をいただく](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータではピンセットとシャーレで料理をいただく-300x225.jpg)
カウンターに案内されて座ると、目の前にはコレが置かれています。
お箸 → ピンセット
小皿 → シャーレ
という事ですね。
![インキュベータはティッシュではなくキムワイプ](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータはティッシュではなくキムワイプ-300x225.jpg)
そしてティッシュペーパーではなくて、キムワイプが置かれているのがポイント
キムワイプとは、主に実験器具の清掃に用いる紙製のウエスのことです。
ティッシュと違って糸クズが出ないのが特徴で、理系(特に化学系)の研究室に所属する人間の必需品です。
マスター曰く「キムワイプに反応するかどうかで、その人が理系出身かどうかがわかりますよね」
△ティッシュペーパーと比べると、お値段も張ります
![インキュベータのカウンター](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータのカウンター-300x225.jpg)
さらにカウンターを見上げてみると、立ち並ぶ試験管と三角フラスコ
![インキュベータのカウンターの上にはアルコールランプがスタンバイ](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータのカウンターの上にはアルコールランプがスタンバイ-300x225.jpg)
スタンバイされた何台ものアルコールランプ。
通称「理系BAR」と言われているだけのことはあります。
ビーカーでカンパイ!
ドリンクをオーダーしてしばらくすると
![インキュベータのドリンクはビーカーで出てくる](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータのドリンクはビーカーで出てくる-300x225.jpg)
ビーカーでカンパイするのが「インキュベータ」のスタイルです。
※ストローまでガラス管だと危ないので普通のプラスチック製です
お通しで出てきているのは、試験管に入れられた干しイチジクです。
![サラトガクーラー@サイエンスバーインキュベータ](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/サラトガクーラー@インキュベータ-225x300.jpg)
こちらは、サラトガ・クーラー
![サマーデライト@サイエンスバーインキュベータ](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2017/04/サマーデライト@サイエンスバーインキュベータ-225x300.jpg)
そしてサマー・デライトです。
「インキュベータ」はドリンクメニューも豊富に揃っているので、色々と楽しむことが出来ます。
![インキュベータの試験管でワインの飲み比べ赤](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータの試験管でワインの飲み比べ赤-225x300.jpg)
友人と訪問した際は、「試験管でのワイン飲み比べ」に挑戦していました。
この写真は赤だけですが、白だけでも、赤・白両方でもOKです。
サイエンスなフードメニューあれこれ
サイエンスバー「インキュベータ」は、フードメニューのレベルが高いのが特徴です。
![インキュベータのミックスプレート](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータのミックスプレート-300x224.jpg)
「まずは軽めに・・・」というときには、「ミックスプレート」が手軽です。
チーズ・ナッツ・ドライフルーツの組み合わせです。
![インキュベータの無水カレー](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータの無水カレー-300x225.jpg)
こちらは「無水カレー」です。
ネーミングからドライカレーを想像していたのですが外れでした。
調理の過程で水を一切使わずに、食材から出る水分のみで作ったカレーだそうです。
![インキュベータの炙りマシュマロ](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータの炙りマシュマロ-300x225.jpg)
ここでアルコールランプが登場、「マシュマロのアルコールランプ炙り」です。
大学の実験室でやったら教授から大目玉ですが、「インキュベータ」では堂々とできます。
マシュマロはアルコールランプで軽く火を通すと、かなり美味しくなります。
注意しないとあっという間に焦げ付いてしまうのが、難しいところですけどね。
![インキュベータのチーズフォンデュ](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータのチーズフォンデュ-300x224.jpg)
「チーズフォンデュ」でもアルコールランプが活躍します。
見た目のインパクトだけでなく、味も抜群なのが「インキュベータ」のフードメニューです。
「利き水」にチャレンジ!
「利き水」にもチャレンジしてみる事にしました。
![インキュベータで利き水に挑戦](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータで利き水に挑戦-300x225.jpg)
用意されたのは、ビーカーに入った「純水」と「普通のミネラルウォーター」
飲み比べて、どちらがどちらなのかを当てるものです。
「ミネラルウォーターには純水に含まれないマグネシウムやナトリウムが含まれる」
「だから、純水には無い旨味みたいなものを感じたら、そちらがミネラルウォーター」
にわか理系的知識だけはあるのですが・・・正直、よくわかりません
味に違いがあることはわかるのですが、どっちがどっちなのかはサッパリです。
「飲めば飲むほど、わからなくなるでしょう?」
マスターの言葉通り、時間をかけるほど悩みが深くなります。
その白衣、BEAMSにつき
![インキュベータ店内では白衣試着可能](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータ店内では白衣試着可能-300x225.jpg)
「インキュベータ」には、お客さんが自由に試着できる白衣も用意されています。
![インキュベータではBEAMSの白衣を着用できる](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータではBEAMSの白衣を着用できる-300x225.jpg)
その白衣、なんと「BEAMS」ブランドです。
![インキュベータで白衣を着てみました](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータで白衣を着てみました-226x300.jpg)
当然、着てみました。
大学時代に着ていた実験用白衣とは全く違います。
※言うまでもなく値段も全然違います
もちろん白衣を着て記念撮影をすることもできます。
マスターは元研究者、スタッフも理系
「インキュベータ」のマスターは、もともと医療機器の研究者だった方です。
私が大学で化学を専攻していた素性を明かしたところ、喜んで色々と話をしてくれました。
「自分は、もともとのバックグラウンドは生物学なんですよ。」
「生物学から転じて、医療機器分野の研究をするようになったわけなんです。」
「ただ、医療機器とはいっても医師免許は持ってないんで、患者さんに使われる前の段階の研究なんですけどね。」
ちなみに「インキュベータ」は、スタッフも理系限定になっています。
![インキュベータのバイト募集案内](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータのバイト募集案内-300x225.jpg)
大学で工学や薬学といった様々な理系分野の研究をしている皆さんがスタッフです。
専攻している分野の話を聞いてみると、かなり深い部分まで掘り下げた話をしてくれます。
「カマキリが折れてしまった前脚を再生する過程」
「人のDNA情報は何メガくらいの記憶容量?」
こんな話が聞けるのも、「インキュベータ」ならではです。
また月に1度のペースで、現役の研究者の方を招いてのトークライブも行われています。
サイエンスの最前線の話が聞けてしまう、そんな貴重なBARでもあります。
実験用機器の取り寄せできます
![インキュベータには実験用機器のカタログも](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータには実験用機器のカタログも-300x225.jpg)
「インキュベータ」には実験用機器のカタログも置いてあります。
![インキュベータでは実験機器の取り寄せも可能](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータでは実験機器の取り寄せも可能-300x225.jpg)
こうした実験機器は、教育機関や研究機関でないと購入できないのですが、「インキュベータ」を通して代理購入してもらうことが可能との事です。
「インキュベータ」の奥には
「インキュベータ」店内の奥には顕微鏡も用意されています。
![インキュベータ店内には顕微鏡も用意](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータ店内には顕微鏡も用意-300x225.jpg)
プレパラートが何種類か用意されていますので、自由に顕微鏡で覗いてみることができます。
顕微鏡の手前に置かれているのは、マスターが考案したオリジナルのタイピングゲーム
初めてプレイする場合は、塩基配列の結びつき方が分かっていないと苦戦します。
ちなみに、こちらのタイピングゲームをプログラミングしてくれたのは、六本木「ハッカーズバー」のエンジニアの方だそうです。
突然ですが、「ハッカー」と聞くとどんな人たちを想像しますか?
なんとなく、「パソコン乗っ取られそう」とか「コンピューターで悪い事をして...
また、試験管や三角フラスコのアウトレット品も販売しています。
![インキュベータでは実験器具のアウトレットセールも](http://cafe-bar.click/wp/wp-content/uploads/2016/11/インキュベータでは実験器具のアウトレットセールも-226x300.jpg)
お部屋のインテリアやグラスの代わりに購入される方も多いんだとか。
様々な体験を通して楽しめるサイエンスバー、それが「インキュベータ」です。
理系出身の方はもちろん、理系の世界を覗いてみたい文系出身の方でも楽しい時間を過ごせるBARですよ。
サイエンスバー「インキュベータ」の近くにはこんなお店もあります
<2017年10月追記>
2017年10月現在、「牧師バー」は本記事で紹介している四谷荒木町では営業を行っておりません。
本記事の最後の...
僧職系男子 なんて言葉が聞かれるようになったのが2012年ころのこと
ちょっとしたお坊さんブームに乗って、「美坊主図鑑」なる本も出版されま...
<2017年11月追記>
「定食酒場食堂」は、2017年9月1日から新しい店舗へ移転しています。
記事の前半部分の内容と写真は旧店舗のも...
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。