<2018年3月追記>
ラーメン「菊や」は、2018年2月に閉店しました。
お店の思い出として、この記事を残しておきます。
創業50年、店主が言うに、これまで営業停止をくらうこと3回
店内の壁には、一風変わったラーメンメニューがびっしりと掲げられている。
そんな「謎のラーメンの総合商社」なお店が、足立区北千住に存在します。
特に「斜め上のメニュー」だと聞いたのは、「アイスクリーム×ラーメン」という組み合わせ
ラーメンとして成立するのかもわからない、その謎のラーメンの正体は何なのでしょうか。
らーめん「菊や」
★営業時間★
火~日 11:30~15:00 18:00~20:00
※月曜定休
★Pick up MENE★
ラーメン ¥500
アルカリラーメン ¥750
納豆ラーメン ¥750
中華ライス ¥750
★住所★
東京都足立区千住大川町10-3
らーめん「菊や」への行き方
数多くの謎ラーメンを提供しているのは、足立区のらーめん「菊や」というお店です。
最寄り駅は「北千住駅」ですが、ここから15分くらい歩いていく感じになります。
「北千住駅」にはJR常磐線の他、東京メトロ日比谷線・千代田線、つくばエクスプレスも乗り入れています。
23区内の駅としては都心から離れていますが、路線が多いため比較的アクセスは便利です。
駅の西口を出て、荒川の土手の方に歩いていくと、「菊や」を発見しました。
一見すると、平屋建ての昔ながらの小さなラーメン屋さんという印象を受けます。
近づいて看板を見てみると、何か違う空気を感じます。
紫色
水色
青汁?
コーシー
ココア
この部分だけを見ると、正直なにがなんだか訳が分かりません。
でも、確かに「謎のラーメンの総合商社」の一端が垣間見えた気がしますね。
謎のラーメンの総合商社
店内は、カウンター6席のみのこじんまりしたつくりになっています。
ここだけ見ると、個人経営の昔ながらのラーメン屋さんですね。
ですが、壁にビッシリと貼られたメニューを見れば、「菊や」が普通のラーメン屋とは違うことがわかります。
牛乳・・・納豆・・・アルカリ・・・健茶・・・珈琲牛乳・・・、本当に謎のラーメンが並んでいます。
そして、目的の「アイスクリーム拉麵」がメニューにあるのを発見します。
今回は、これを食べるために来たので、迷わず店主にオーダーを告げます。
「アイスクリーム拉麵は冷たいラーメンだけどいい?」
気温が寒い日だったので、店主に確認されました。
どうやら「アイスクリーム拉麺」は、「冷やし拉麺」をベースにしているようですね。
ビジュアルショック!「アイスクリーム拉麵」
「はい、アイスクリーム拉麵ね~」
簡単に解説しますと、2つに割った「アイスモナカ」をラーメンに乗っけて、さらにゆで卵をトッピングしてるわけですね。
「冷やし拉麵」と「アイスクリーム拉麵」の差額は100円
今のご時世、コンビニで「アイスモナカ」を買ったら150円くらいすると考えれば、お得感があるような気がしないでもないですかね。
最初は気づきませんでしたが、アイスの下にはチャーシューも隠れてました。
このビジュアルは、珈琲拉麺に匹敵するレベルですね。
さっそく食べ始めようとすると、「アイスとラーメンを別々に食べると普通の『冷やし拉麵』になっちゃうから、溶かしながら食べてね。」と店主から言葉がかかります。
「溶かすと味がマイルドになったりするんですか?」
「溶かすと更に怪しくなるんだよね」
正直、店主のコメントは、どこまでが本気なのかわからない部分があります。
さて、気になる「アイスクリーム拉麺」の味なんですが、意外にも普通でした。
ゴマ油がたっぷりと使われているせいか、味がマイルドになって、アイスの違和感を打ち消してる感じなんですね。
「『ラーメン二郎』は、ラーメンじゃなくて『二郎』という食べ物」という言葉がありますが、「『アイスクリーム拉麵』も、ラーメンじゃなくて『アイスクリーム拉麵』という食べ物」だと思って食べれば大丈夫と言っておきます。
ただし、トッピングのゆで卵には予想外の衝撃を受けました。
アイスの上に乗っかっているので、キンキンに冷やされた状態になっているんです。
ですので、口に入れた瞬間の刺激は、今までに体験したことのないものでした。
あと、アイスクリームなんで、あまり急いで食べると頭がキーンてなります。
「アイスクリーム拉麺」にチャレンジされる方は、頭のキーンにも注意して食べてくださいね。
「はい、食後のコーヒー」
「菊や」でラーメンを食べると、コーヒーがサービスでついてきます。
店主曰く「熱いラーメンには冷たいコーヒー、冷たいラーメンには熱いコーヒー」なんだそうです。
何故に「アイスクリーム拉麵」なの?
勇気を出して訊いてみました。
「何故にアイスクリームとラーメン、合体させちゃったんですか?」
「この近くにね、荒川の河川敷で練習している少年野球のチームがあるんだけどね」
「練習が終わるとね、コーチが子どもを連れてきて、この店でラーメン食べる事があるんだけど、それじゃあ子どものためにアイスクリーム置いといてあげようと思ったんだよ」
「そしたらね、ある時に子どもから『ラーメンにアイス乗っけてくれ』って言われたんだよ」
「子どもの発想力ってすごいよね、大人じゃ思いつかないこと言うんだからさ」
なんとなく、子どもの思つきリクエストに応えたというのはわかりました。
ですが、その「思いつき」で作ったラーメンをレギュラーメニューにしてしまった理由については最後まで謎でした。
「あのメニューにある赤色とか青色とか紫色のラーメンて、何なんですか?」
「赤とか青は東京の他の店でもやってるかもしれないけど、紫色はウチだけだね」
(赤とか青をやってるラーメン屋も無いと思います。)
「紫色は毒レベル3だからね、大変だよ食べると」
(何よ「毒レベル」って?)
店主の受け答えは万事こんな感じなんですが、人柄が良いせいか、嫌な感じは全くありませんでした。
むしろ、色々と話してみたいと思わせてくれる、気持ちのいいマスターです。
地域に愛される「菊や」
その奇抜なメニューからは想像できませんが、「菊や」はしっかりと地域に根付いたお店でもありました。
△「菊や」店内と「アイスクリーム拉麺」が登場する動画です
ちょうど「アイスクリーム拉麵」を食べに来た日、二人ほど別のお客さんがいらっしゃいました。
お二人ともご近所に住んでいて、すでに年金暮らしだそうですが、たまに「菊や」にラーメンを食べに来るとのこと。
軽く相撲の話題などで雑談して、このお店のことも聞いてみます。
「ここのマスター、ものすごく良い人だよ」
確かに、店主の人柄の良さは、話していてわかります。
「でも、ウチらはアイスクリーム拉麵とかは食べないけどな」
そりゃそうですよね。
それでも、こうやって常連のお客さんがいるということは、やはり店主の人柄によるものなんでしょうね。
帰り際、「冷たいの食べたから、お腹冷やさないようにしてね」と店主が見送ってくれました。
「ありがとうございます。今度は紫のやつ食べに来ます」と言って「菊や」を後にします。
何か変わったラーメンにチャレンジしたい日は、「謎のラーメンの総合商社」北千住のらーめん「菊や」で何かに挑戦してみてはいかがでしょうか。
私もそのうち、紫か青に挑戦しに行こうと思っています。
他にも、こんなラーメンを食べてみました
ラーメンというのは、非常にバリエーションの多い食べ物です。
スープに麺、そして具材の組み合わせ方を考えていくと、無限に味を広げていくことが...
<2019年9月追記>
「ラーメン万福」は閉店しました。
お店の思い出として、この記事を残しておきます。
美味しいけれども、あ...
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。