煩悩の数が108つになった由来|坊主バーで教えてもらった事 その1

大みそかの夜に響き渡るものと言えば、「除夜の鐘」ですよね。
「除夜の鐘」は人の煩悩を打ち払うものとして、煩悩の数と同じ、108回鳴らされます。

でも、不思議です。

どうして煩悩の数は、「108」ということになっているのでしょう?

仏教にまつわる疑問であれば、本職のお坊さんに聞いてみるのが一番です。
そこで「坊主バー」でお坊さんに聞いてみたところ、いくつかの説がある事がわかりました。

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108の理由にはいくつかの説


坊主バーでお坊さんからは、以下の3つの説があることを聞きました。

1.36類三世説
2.大煩悩枝分かれ説
3.語呂合わせ説


1.36類三世説


煩悩は何故に108つ

人間の感覚を司るものには、眼・耳・鼻・舌・身・意の6つがありますが、これを仏教では「六根」といいます。
そして六根には、それぞれ「好(快い)」・「悪(不快)」・「平(どちらでもない)」の三種類があるので、6×3=18として、18類の煩悩になります。

この18類の煩悩は、「浄(清い状態)」と「染(汚い状態)」の二種類があるため、さらに36類の煩悩へと分かれます。

さらに、前世・現世・来世の時間軸を加えて考えると、36類の煩悩はさらに3倍の数の煩悩に分かれることになります。
すなわち 36×3=108 となり、全部で108つの煩悩となると考えられるのです。

2.大煩悩枝分かれ説


人間の煩悩の中でも、最も厄介な煩悩には「貪り」・「嫌悪」・「愚痴」・「慢心」・「疑心」・「間違った見解」といった6つの「六大煩悩」があります。

この六大煩悩から様々な煩悩が枝分かれし、98種の煩悩となります。
さらに、ここに修行を妨げる10種の煩悩が加わり、最終的に108つとなるわけです。

3.語呂合わせ説


「四苦八苦」という言葉はご存知だと思います。
苦しみとはすなわち、煩悩の事を意味します。

そこでこれを「4×9+8×9」とすると、108という数字になるのです。

ただし、この説は「さすがに無理があるかも・・・」と、お坊さんも言っていました。

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実は108つでは無いという説も


上とは別に、実は煩悩の数はとてつもなく多いので、「数は決まっていない」という説もあるそうです。
「108」とは、とても多いことを表すため、便宜的に用いられているというわけですね。

一般的に、『愛する』ことって、とても尊い事のように考えられています。
でも、見方を変えると、『愛する』ことは『執着する』という煩悩につながるとも言えなくはないのです。

こう考えていくと、確かに煩悩の数なんて、無限に存在するとも言えなくも無いですね。

坊主バーでは、他にも仏教にまつわる話を聞くことができます


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今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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